戸田塾 =面接のすすめ=

新潟公務員法律専門学校就職室長が語る面接で勝つ方法

状況説明と場面ピックアップが自己PRを光らせる

学生たちのエントリーシートを見ると自己PRを書くときに、文字数制限の中で削ってはいけない部分を削っている場合が多々あります。自己PRは2つのパートに分かれます。「状況説明パート」と「場面ピックアップパート」です。状況説明パートで全体像を知らせ、場面ピックアップパートで人となりを知らせるという具合です。学生たちが削ってしまうのが場面ピックアップパートなのですが、どうも細かいから必要ないと思ってしまうようです。

次の例をご覧ください

【観客動員40万〇〇総踊り祭踊り手】踊り練習3ヶ月、先輩の動きを見ているだけの状態から「絶対に出来る」と信じやり続けました。仲間と毎日2時間、ステップを繰り返し、さらに、皆に頼んで毎日時間の自主練習も続けました。動きが出来た時、感謝の気持ちから握手を求め謝意を伝えて回り、大袈裟さに笑われました。本番後「一体感」に雄叫びを上げてしまい、下手でも「真剣に取り組めば必ず出来る」と感じた瞬間でした

学生が200字の字数制限に苦労して作った「力を入れて取り組んだこと」ですが、前半の半分が「状況説明パート」後半半分が「場面ピックアップパート」になっています。

「観客動員数40万人〇〇総踊り祭り踊り手」で祭りの規模と自分の役割を「先輩の動きを見ているだけの状態から「絶対に出来る」と信じやり続けました」で自分の状況を「仲間と毎日2時間、ステップを繰り返し、さらに、皆に頼んで毎日時間の自主練習も続けました」で自分の行動を説明しています。この状況説明で何をやったかを理解させています。ここでは数字などを多用しニュースのように客観的に状況を知らせることが大切です。

次に「感謝の気持ちから握手を求め謝意を伝えて回り、大袈裟さに笑われました」という言葉と「本番後「一体感」に雄叫びを上げてしまい」という言葉で象徴的な場面をピックアップしています。この部分で、その人の人となりが見えるのではないでしょうか。場面をピックアップすることで、その人の人となりに真実味が出てきます。ここではどの場面が一番効くかを考え、その場面を簡潔に述べます。

学生にはピックアップする場面を考えるときに最適な教科書は映画の予告編だと言っています。2時間のドラマを1~2分に凝縮して、見たいと思わせるこのテクニックが最高です。授業でも紹介する予告編の一つを見てください。

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「おめー、一人が痛いんじゃねーんだよ。みんなが痛いんだよ」という言葉に涙が出そうになるのは私だけでしょうか。秀逸な「場面ピックアップ」だと思います。

良い場面ピックアップで面接官を感動させませんか。