自己PRを作っているときにやりがちなこと
先日、公務員受験を目指す高校生に対して面接対策の授業をしました。その中で私としては珍しくテクニックの話をしてみました。「こんなことも大切かな」と考え少し紹介します。
まずは、次の2つの映像をご覧ください。
ルーキーズは前にも紹介しましたが、自己PRの作り方の参考として「魔女の宅急便」も秀逸です。さて、この2つの事例をありがちなタイプの自己PRとしてまとめていました。
ルーキーズ卒業に出てくるニコタマ野球部部員の自己PR①
私の長所はあきらめないことです。高校時代野球部では甲子園を目指し、苦しいこともありましたが、様々な努力を続けました。最後まであきらめなかった結果、甲子園に出場できました。
魔女の宅急便の主人公「キキ」の自己PR①
私の長所はあきらめないことです。一人前の魔女を目指し、苦しいこともありましたが、様々な努力を続けました。最後まであきらめなかった結果、人命救助もできました。
さて、2つの自己PRを見てどう思いましたか?「高校時代野球部では甲子園を目指し」が「一人前の魔女を目指し」に変化し「甲子園に出場」が「人命救助も」に変化しただけで、他の部分は同じものです。この自己PR少しだけ文章を変化させれば、どんな人でも使えます。
例えば、私の自己PR
私の長所はあきらめないことです。学生全員が幸せな就職をすることを目指し、苦しいこともありましたが、様々な努力を続けました。最後まであきらめなかった結果、学生の就職率100%を達成することができました。
実はこの文章、自己PRとして何も言っていないのと同じなのです。「様々な努力」これでは何を行ったかわかりません。「最後まであきらめなかった結果」どんな考えでどのようにあきらめなかったかわかりません。つまり、この自己PRは具体的とは言えないのです。少し変化させただけで誰でも使える自己PRはPRになっていないと考えてください。大事なのは「様々」を具体例(どのような行動をしたか)であげること。その時の考えを伝えること。つまり、何を何故そうしたかです。
この、2つの自己PRを次のように変えるとどうでしょうか
ルーキーズ卒業に出てくるニコタマ野球部部員の自己PR②
「あきらめない気持ちが成功を創る」高校時代野球部で培った信念です。365日毎日6時間の練習。「一緒に行こうな」を合言葉に頑張った日々。怪我を隠し試合に出ようとした時の「お前だけが痛いんじゃない皆が痛いんだ」という仲間の言葉。勝ち取った甲子園が私の誇りです。
魔女の宅急便の主人公「キキ」の自己PR②
一人前の魔女を目指し、空飛ぶお届け便が生業でした。飛べずに、箒と一緒に心が折れた日「箒が運ぶんじゃない私が運ぶんだ」という気持ちで取り組んでいきました。嵐の中、人命救助ができた時に感じた、本気で誰かの為に頑張った時の達成感は忘れることができません。
さて、このような自己PRは状況説明や場面が入っているため、パーソナルなものとなり他の人が使うことはできません。このような自己PRが良い自己PRだと私は考えます。
皆さんも自分だけの自己PRを是非作ってください。