戸田塾 =面接のすすめ=

新潟公務員法律専門学校就職室長が語る面接で勝つ方法

「気の利いた奴」になるためには「育ちが必要だ」と言われても…

社会人に必要な様々な能力「責任感」「協調性」などは「そんなこと社会に出なければわからない」「働いたこともない人間にそれを教えようとしても無理だ」と仲間によく言われます。学校の教員として、なんか悔しいので、反論してみました。

「社会人になったらその能力は身に付くものですか」
「社会に出ればわかるんですか」
 
このように聞いてみると、
 
「結局は、わからない人は、わからない。わかる人は、わかる」
 
という返答が返ってきました。私も長いこと社会人として過ごしてきた経験から、その通りだと思っています。社会人になるとわかる人がでてくる。でもわからない人はわからない。仲間の言葉を借りると
 
「気のきいた奴であれば、教えなくてもできるけど、気のきかない奴は、教えてもできない」
 
となります。
 
「気のきいた奴」…どうせだったら、私の関わった学生たちはすべてわかる人間になってほしい。そのため、仲間にその原因を聞いてみました。そうすると答えは一言
 
「育ちだ」
 
でした。言わんとしてる事は分かるのですが、漠然としていて説明にはなっていません。説明にトライしてみましたが、育ちを説明するのは私にはあまりにも難しすぎます。でも、経験上分かる事は、親の社会的地位だとか、収入だとか、生まれた環境だとか、そういうものでは無いということです。
 
社会に出たら成功する可能性が非常に高いと思う子は存在します。どうすると、そのように育つのかはわからないです。ただこの子たちに共通する二つの特徴があります。
 
一つ目は人との出会いを大切にしている点です。様々な人と出会って、その出会いの中から吸収し、自分を創っていく。その中で自分のメンターを見つける。出会いの中で探し続ける。結局は行動です。行動すれば必ず能力が身に付くわけではない。でもたくさんの行動をすれば、見つかる確率は高くなります。
 
もう一つは素直さです。人を知りたい、吸収したいと考え、教えを請う。さらには、教えてくれたことを感謝する。そうすることで、可愛いがられ、もっと吸収する場が増える。
 
行動し、吸収し、感謝し、可愛がられ…これを繰り返しスパイラルアップしていく。これが「気の利く奴」になるポイントなのでは、と考えます。
 
「育ち」って言うと、なんだかなぁと思ってしまいます。でも、いろいろな出会いを求め、いろいろな環境を知る。さらには、その環境の中で吸収し続ける。その努力が育ちを決めると考えると「育ちが良くなる」「気の利いた奴になる」可能性が見えてくると思います。