戸田塾 =面接のすすめ=

新潟公務員法律専門学校就職室長が語る面接で勝つ方法

今日は社会人視点を考えます

何年か前にド田舎に実家を持った学生が、そのド田舎についてプレゼンしてくれたことがあります。地域活性化について考えたプレゼンです。その視点が面白かったので少し紹介します。

曰く

「うちの地元の一番の資産は爺さんと婆さん。天気予報より当たる明日の天気、田植えや稲刈り時期を最高のタイミングで当てる技術、お宝がいっぱいねむった漁場を言い当てるその見識、どれをとっても天下一品、僕らの誇りです。高齢化サイコウって思います」

曰く

「近所の磯部さん50歳、地元で一番の若手です。祭りに消防団、何でもこなすその姿はボクの憧れです。えっ50歳って若手じゃない???都会の人は老けるのハヤイんですね…」

他にも色々言っていたのですが、このプレゼンを地元の自治体が主催する地域活性化シンポジウム(若い意見を聞こうということなのか、学生ですがプレゼンをする時間をもらっていました)でやって、熱く語る彼に観衆はスタンディングオベーションでした。ちなみに今、彼は地元の市役所で働いています。

皆さんは彼の視点どう思いますか。地元の資産をどのように活用するかを考える話の中で、他の識者の考えと全く違う視点でウケまくっていました。視点を変えることの大切さを教えてくれたプレゼンだと私は思っています。

何らかの企画を考える時、視点を色々と変えてみていく事で、良い企画が生まれる場合が多々あります。これは、自分を売り込む就職活動でも当てはまることです。

就職活動をする学生たちは視点を学生視点から社会人視点に変えなければいけないのですが、なかなか、分からず四苦八苦します。自分を売り込む視点を作るために、次の問題を学生に出したりもします。

前に紹介したものですが、次の問題を考えてみてください。

あなたにとって「働く目的」とは何ですか。あてはまるもの3つお選びください。

次世代の人を育てるため・仕事を通じて社会に貢献するため・やりたいことを見つけるため・国民の義務だから・仕事自体が生きがいだから・顧客に喜んでもらうため・収入を得るため・人間関係を豊かにするため・社会的に自立するため・自分の能力人間性を高めるため

さて、答えは出たでしょうか。では、次の問題を出します。

あなたは税金を支払っている市民として市役所職員にどんな仕事に対する姿勢を期待しますか。

次世代の人を育てるため・仕事を通じて社会に貢献するため・やりたいことを見つけるため・国民の義務だから・仕事自体が生きがいだから・顧客に喜んでもらうため・収入を得るため・人間関係を豊かにするため・社会的に自立するため・自分の能力人間性を高めるため

この2つの問題を見ていかがだったでしょうか。

視点を変えると全く違う答えが出てきます。社会人視点は市民としての視点をきちんと理解したうえで、考えた視点です。

社会人視点で考えろって言いますがどういうことですか。学生からよく言われる質問です。「学生視点は自分視点」「社会人視点は他人視点」というと学生たちは「私たちだって客観的な視点で考えたり、相手の立場に立って考えたりします」と憤慨されます。確かにその通りだと思います。学生たちも客観的な視点や相手の視点で物事を考えることをしています。さらに、その幅をもっともっと広げたら良い社会人になれるのでは、と考えています。