戸田塾 =面接のすすめ=

新潟公務員法律専門学校就職室長が語る面接で勝つ方法

ハイというのは素直じゃないって言われても…って思うよね...

講義をする中で学生に「わかった?」と聞くと、多数の学生は元気に「ハイ!」と答えてくれます。このときにいつも私が言うセリフがあります。「ハイというのは素直じゃない!素直になれ!」です。講義中に何回も言っているので、最近はそのセリフに対してハッとした顔をしてくれますが、最初は「このおっちゃん何言っているんだ?」という顔をしていました。

私は素直を「受け入れること」と定義しています。もう少し細かく言うと「自分を受け入れること」「相手を受け入れること」「環境を受け入れること」の3つになります。もし、学生が「相手を受け入れること」を徹底した素直な人間だったとしたら「わかった?」という問いかけに対してど  のように答えるでしょうか。受け入れる前提として相手を心からわかりたいと思う気持ちがわくはずです。そうすると返しは確認になると思いませんか。「おっしゃったことは〇〇ということですよね」「〇〇という風に理解したのですが、それでよろしいでしょうか」など自分がきちんと理解していることを確認して、考えが正しいということが分かった時点で「ハイわかりました」と返事をすることが「受け入れること」つまり「素直さ」になっていませんか。これであれば、学生にとってだけではなく、私にとっても理解が確認でき、気持ちよくかつ着実に講義の目的を果たすことができます。

就職面接の時にも同じです。緊張のあまり質問に対して「ハイ」だけで返す学生がよくいるのですが、面接官にとっては心のシャッターを下ろして「聞かないでください」と強く言われている気分になります。

自己PRで努力を語った学生に対して次のように聞いてみたとします。

「努力したんだね~」

「ハイ」

「それを行っているときつらかったですか」

「ハイ」

「チーム全員がそのような努力をしていたのですか」

「ハイ」

「そうなんですか。良いチームですね」

「ハイ」

「・・・」

いかがでしょうか。ここまでハイだけで返す学生はまれですが、面接官として何を聞いてよいかわからなくなってしまいます。

人間関係の中では「心から分かりたい・理解したい」と考えて行動するようにしてください。相手を心から理解したいという気持ちは相手のオープンハートを創り、良いコミュニケーションのきっかけとなります。そんな、コミュニケーションでわかり合う人間関係をたくさん創ってくれることを祈っています。